診療のご案内

乳がん検診・乳房検診

乳がん検診(乳房検診)・マンモグラフィ・超音波

当院はマンモグラフィ検診精度管理中央委員会(精中委)の画像認定施設です。また、院長は日本乳癌学会認定専門医であり、精中委認定マンモグラフィ読影医の資格を有しています。

当院では、日本医学放射線学会の乳房撮影ガイドラインに適合した最新のデジタルマンモグラフィシステムを備えています。
乳がん検診や精密検査の精度を高め、女性の患者さんや健診受診の方に、よりご安心頂くために導入いたしました。

非常に高精細なマンモグラフィ画像を得られる世界最小画素50μの直接変換型フラットパネルディテクタを搭載しており、発見の難しい微小な石灰化も明瞭に描出することができます。

また、フラットパネルディテクタはX線を直接デジタル信号に変換し画像を作成するので低線量かつ非常にスピーディな検査ができ、患者さんへの被ばく量を減少させ、身体への負担を軽減します。

当院では、できるだけ検査での痛みや不安感を軽減するよう努めており装置の撮影台も緩やかなカーブを描き、リラックスした体位で検査を受けることができます。

マンモグラフィ検査に対してご不明な点がありましたら当院スタッフにお尋ねください。

乳癌とマンモグラフィ

もともと乳癌は欧米に多い病気でした。しかし最近は脂肪の多い食事など生活が欧米化してきており、日本人の乳癌は増加してきています。もちろん早期発見、早期治療が大事ですが、初期のうちは自己検診などで見つけることはなかなか難しいのが実際です。

乳癌検診は視触診、超音波、マンモグラフィなどが行われますが、マンモグラフィはさわってもわからない乳癌の発見に力を発揮します。もちろん万能ではありませんので、そのほかの検査と組み合わせて診断率を高めています。

乳癌と超音波

エコー超音波の特徴は、プローブと言われる音波送受信部分を患者様の体に当て、体内からの音の跳ね返りの強弱を部分部分で白黒の濃度差を付け断面画像を出しています。
人体への影響のない音波を使用した装置であり、産婦人科等でも胎児の状態を診ることでも知られ患者様には安心して検査を受けて頂けます。
当院で実施している検査で、乳がんや甲状腺疾患、消化器系疾患、泌尿器系疾患、皮ふ科領域、その他様々な検査を受けて頂けます。

当院ではハイクオリティーのエコー超音波装置を導入しております。
最新のデジタル画像処理技術とソフトウェアの搭載により病変の認識度がより向上いたしました。
例えば組織間の境界をより明瞭に描出する処理技術により肝臓のような塊の臓器の中にできた異物(病気)をより明瞭に写し出します。

さらに、エラストグラフィーという一定の力で患者様の体表面を押すことで、組織の硬さを色分けし表示する機能を搭載しており、正常組織とは硬さの異なる異常組織を色分け表示することが可能となります。

本機能は乳がんの検査で有用となります。また乳腺領域では乳腺組織が若い女性ほど密度多く存在し、マンモグラフィ(乳房X線写真)では乳腺組織が邪魔をして写真上で病変と重なると確認が困難となるケースもあります。
最近ではマンモグラフィーと乳腺超音波検査を両方行うことでより精度高い検査となることが知られています。

検査に対しての質問やご不安な点がありましたら当院スタッフにお尋ね下さい。

乳がん検診のすすめ

上のグラフは日本人女性の臓器別がん罹患数を示しています。
乳がんは1998年から胃癌を抜いて日本人女性がかかる一番のがんになりました。そして2007年の統計ではその罹患数は56289人となり、日本人女性の約16人に一人は乳がんになる状態まで乳がんは増えています。

次のグラフは日本、アメリカ、イギリスの乳がんに罹る割合・および死亡率を表したものです。左の罹患率を示したグラフではアメリカ、イギリスの罹患率がはるかに日本より高いことが分かります。しかしこの2カ国は1996年頃から罹患率の低下が見られ日本だけ増加の一途をたどっています。

右の乳がん死亡率を示したグラフでも同じ傾向が認められ1990年をピークにアメリカ、イギリスの乳がんによる死亡率が低下しているにもかかわらず日本は増加しています。これはアメリカ、イギリスとも乳房検診の受診率が1980年代から上昇したことと深く関係しているとされています。

最後のグラフは乳がんに罹ってしまった女性の死亡数を示したグラフです。乳がんに罹る前に検診を受けず、罹った後にも再発防止の治療を受けなかった方が青い線で、検診のみ受けた方が緑の線で示されています。

たとえ乳がんに罹ってしまった場合でも、検診を受けた人のほうが死亡率が低いのは検診により早期に発見されるがんが多いからと推測されます。このグラフからも乳癌検診の重要性がおわかりになると思います。先ほどもお示しした様に、現在日本人の16人に一人は乳がんに罹ります。

触っても分からない早期のがんを、超音波検査やマンモグラフィを用いて発見するのが乳房検診の目的です。

是非、年に一度乳がん検診を受けて下さい。

乳がん検診(乳房検診)の流れ

1

問診

診察室にて問診をさせていただきます。

2

視診・触診・超音波検査

検診室にて視診、触診を行い、その後超音波検査を施行します。

3

マンモグラフィの撮影

40歳以上の方や、マンモグラフィ検査を希望される方、また必要性があると診断された方に対してマンモグラフィの撮影を行います。

4

より精密な検査へ

以上の検査において病変が認められた場合にはさらに、細胞診、太針生検、さらに乳腺MRI検査(提携病院)を行い、診断を進めていきます。

マンモグラフィの撮影

マンモグラフィはレントゲン検査の一種です。撮影用の板の間に乳腺をはさんで撮影を行います。

通常は左右と上下の2方向で撮影し都合4回はさむことになります。この時いかに薄くはさむかで写真のきれいさが変わってきます。

撮影時圧迫感はありますが、圧迫に伴う疼痛はあってもごくわずかです。

ですが、痛みの感じ方は人それぞれです、痛みの具合をお聞きしながらはさみますので検査時にもし苦痛を伴うことがあれば遠慮無くおしゃってください。